こんなに安い!東南アジアのワクチン接種料金を比較
広島の某○○病院(比較的安い)とタイのスネークファーム(赤十字病院)でワクチン接種をうけた場合の費用比較です。
(おもなワクチンをすべて接種した場合の費用)
広島の病院 | スネークファーム | |
---|---|---|
A型肝炎 | 10,970 | 12,075 |
B型肝炎 | 12,830 | A・B型共通 |
腸チフス | 8,330 | 1,400 |
破傷風 | 1,820 | ポリオ共通 |
狂犬病 | 39,450 | 3,675 |
日本脳炎 | 11,880 | 3,220 |
ポリオ | 10,000 | 2,450 |
合計 | 95,280円 | 22,820円 |
広島でワクチン接種をうけると95,280円/1人、プラス診察料が5,000円ほど必要になります。
日本の病院で上記のワクチン接種をうけると、10万円前後かかるのが相場ですね。
日本で予防接種をうけずに、タイのスネークファームでワクチン接種すると22,820円/1人、プラス診察料600円ほどなので、
日本の1/4くらいの費用で予防接種をうけることができます。
【日本脳炎】東南アジアの怖い感染症
- 感染原因:蚊に刺される
- 症状:急性脳炎
感染リスクのある地域
東南アジア全域
どうやって感染する?
日本脳炎は、日本脳炎ウイルスを保有する蚊に刺されることによって感染します。
日本脳炎ウイルスは、おもにブタが保有しており、「ブタ→蚊→ヒト」とうつるため、田舎や農村部では感染リスクが高まります。
症状は?
日本脳炎ウイルスに感染しても、ほとんどの人は気がつかない程度ですむため、 発病率は、100~1000人に1人ほどと考えられています。
ただし発病すると危険な病気で、「高い発熱、頭痛、悪心、おう吐、めまい」などで発病し、これらに引き続き、意識障害や精神症状など脳炎症状がみられることもあります。
発病した場合の死亡率は20~40%とかなり高く、さらに生存者の45~70%にパーキンソン病様症状やけいれん、まひ、精神障害などの後遺症が残ります。
子供や高齢者の感染では、さらに死亡や後遺症のリスクが大きいといわれています。
直すには?
日本脳炎を治すための特別な治療法はありません。
予防する
ワクチンを接種すれば免疫ができ、5年有効といわれています。(ワクチン費用
とにかく蚊に刺されない
蚊に刺されないために、肌の露出を少なくするなどの服装面の工夫や、虫除けスプレーなどによる防蚊対策が必要です。
虫除けは、有効成分の内容量が重要で、ディート(DEET=有効成分)が30%以上含まれているものが東南アジアの蚊にも有効です(現地購入可)。
日本で購入できる虫除けスプレーやクリームは、効き目の弱いものがほとんどです。
【狂犬病】東南アジアの怖い感染症
- 感染原因:動物に噛まれる
- 症状:脳炎症状
感染リスクのある地域
東南アジア全域
どうやって感染する?
狂犬病は、狂犬病ウイルスを保有するイヌ、ネコ、キツネ、コウモリなどの野生動物に噛まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からウイルスが侵入することにより発症します。
東南アジアのおもな感染源は野良犬です。
症状は?
狂犬病は、感染しても1~2か月症状がでません(潜伏期間)。
その後、「発熱、頭痛、倦怠感、筋痛、疲労感、噛まれた部分の痛み」といった風邪のような症状ではじまり、
さらに錯乱・幻覚、攻撃的状態、水を怖がるなどの狂犬病特有の症状に進展し、最終的には昏睡状態から呼吸停止で死に至ります。
狂犬病は一度発症すれば、致死率はほぼ100%と言われている怖い病気です。
直すには?
残念ながら、感染症し発症してしまうと治療する方法はありません(発症する確率は30~60%)。
狂犬病にならないためには、ワクチン接種が必須です。
予防する
ワクチンを接種すれば免疫ができ、3年有効といわれています。(ワクチン費用
もし動物にかまれてしまったら
もし野生動物に噛まれたり、引っ掻かれたりした場合は、すぐに傷口を石鹸と水でよく洗い流します(狂犬病ウイルスを少しでも取りのぞき、発症する確率を下げる)。
【破傷風】東南アジアの怖い感染症
- 感染原因:土から傷口へ侵入
- 症状:全身のけいれん
感染リスクのある地域
東南アジア全域
どうやって感染する?
土などに広く生息している(日本にも)破傷風菌が、傷口から侵入して感染します。
目立つ傷でなくても、目に見えないような小さなすり傷でも菌が入り込む可能性があります。
症状は?
初期症状として、口が開けにくくなったり顔が引きつる(破傷風顔貌)といった症状がみられます。
さらに、全身の大きな筋肉のけいれんが起こり始めます。
重症になると、呼吸ができなくなったり、血圧や心拍数が急激に変化して突然心停止になったりすることもあります。
死亡率の高い感染症なので注意が必要です。
直すには?
破傷風菌を除去するため抗菌薬したり、抗体を作るために破傷風のワクチンを投与します。
予防する
ワクチンを接種すれば免疫ができ、10年有効といわれています。(ワクチン費用
破傷風は、ほとんどの方が子供のころにワクチンを接種しているはずです。
ただし、接種から10年過ぎると、ワクチンの効果がないもしくは薄れるといわれているので、追加での接種が必要になります。
予防接種が必須
屋外で皮膚の傷を完全に防ぐことは難しいため、どうしても予防接種が必要になります。
【腸チフス】東南アジアの怖い感染症
- 感染原因:水や食べ物
- 症状:高熱がつづく(腸から出血の場合も)
感染リスクのある地域
東南アジア全域
どうやって感染する?
感染したヒトの便や尿に汚染された水や氷、食べ物を取ることによって移ります。
症状は?
感染して1~3週間は症状がありません(潜伏期間)。
その後、「38℃以上の高熱、頭痛、全身のだるさ、便秘」。
さらに高熱時に数時間ほど淡いピンク色の発疹が、胸や背中、腹に現れるのが特徴的です。
重大な症状として、腸から出血したり腸に穴が開いたりすることがあります。
症状があらわれてから、3~4週間ほどで回復していくことが多いようです。
直すには?
抗生物質を長期間服用します。
予防する
ワクチンを接種すれば免疫ができ、2~3年有効といわれています。(ワクチン費用
水や食べ物に気を付ける
生水や氷、生野菜、カットフルーツなどの生のもは、感染リスクがあるので避け、十分加熱調理してあるものを冷めないうちに食べるのが安全です。
また、手からの感染を防ぐため、トイレのあとや食事の前には十分に手を洗いましょう。
【B型肝炎】東南アジアの怖い感染症
- 感染原因:性行為・医療行為・ピアス、入れ墨を入れる
- 症状:70~80%無症状→20~30%急性肝炎→2%劇症化(70%の死亡率)
感染リスクのある地域
東南アジア全域
どうやって感染する?
B型肝炎に感染するおもな原因は、性行為や医療行為、ピアス、入れ墨など、感染者の体液との粘膜による接触や皮膚を介して感染します。
症状は?
感染しても70~80%の人はほとんど症状がでません。
残りの20~30%の人が急性肝炎になり「倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、黄疸(おうだん=皮膚や目の白い部分が黄色くなる)といった症状を生じます。
急性肝炎になった場合、約2%の人が劇症化して死に至ることがあります(劇症化すると約70%の死亡率といわれています)。
肝機能が正常化にもどるのは、感染してからおよそ3か月かかるといわれています。
直すには?
治療法はないので、安静にして抗体ができるのを待つしかありません。(基本的に入院することになると思います。)
予防する
ワクチンを接種すれば免疫ができ、5年間は有効といわれています。(ワクチン費用
性行為や病院に注意
不特定の人との性行為を避け、コンドームを正しく使いましょう。
それと東南アジアの病院は、衛生面で心配(輸血などもふくみ)な場合もあると思うので、ワクチン接種がおすすめです。
【A型肝炎】東南アジアの怖い感染症
- 感染原因:水や食べ物
- 症状:インフルエンザに近い(子供ほど軽度)
感染リスクのある地域
東南アジア全域
どうやって感染する?
A型肝炎に感染するおもな原因は、ウイルスに汚染された水や野菜、果物などの食品を食べることで感染します。
症状は?
感染すると次のような症状がでます。 「全身のだるさ、食欲不振、吐き気や嘔吐、頭痛、筋肉痛、腹痛など」 さらに症状がすすむと、数日後に黄疸(おうだん=皮膚や目の白い部分が黄色くなる)が表れます。
高齢者ほど症状が重くなり、死亡率も高くなっていきます。
発症後2~3週間で症状がおさまることが多いです。
直すには?
治療法はないので、安静にして抗体ができるのを待つしかありません。
予防する
ワクチンを接種すれば免疫ができ、5年間は有効といわれています。(ワクチン費用)
ウイルスが口に入るのを防ぐ
それと、やはり東南アジアで生ものを食べるのはNG。ウイルスが付着しているかもしれないので、加熱調理してあるものを選びましょう。(85℃で2分加熱で死滅)
トイレの後や食事の前に、手をキレイにすることでもウイルスが口に入るのを防げます。